デジタルファクトリー 株式会社

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3Dプリンターで欲しい物を製作し使用する アイデアの発案から実行まで

製作動機の発端

前回の更新より2カ月程空きましたが皆さんは元気でしょうか?季節も変わり涼しくなってきました。

涼しくなると外にも出やすくなりアウトドアな趣味が捗ります、今回はアウトドアな釣りについての記事です。

3Dプリンターが釣りの業界で使われる例としてはルアーがよく例として挙げられますが、リールや道具箱等より多くの製品に3Dプリンターは関わっています。

その様な中で今回はフィッシュグリップを製作しようと思います、製作動機としては寒くなってきたので青物を釣りたい!釣った後に魚を持つフィッシュグリップが無い!というのが発端です。

フィッシュグリップとは

まずフィッシュグリップは何に使うかという疑問が出てくるかと思ますが、先述の通り魚を掴むための物です。

アジやイワシ等の小魚は手でも掴めますが、鯛やブリといった大き目な魚は暴れたりで手づかみが難しいです。これに加えまして大きな魚になるほど口の歯が鋭利で不意のけがの元となります。

これを防止するために手ではなくグリップアームを用いて安全に魚を捕まえるのがフィッシュグリップです。

設計の為の材料選定

設計にあたりどの様な形状にして材料は何を使うかを事前に決めます。

まず使用するのは水辺な為滑りにくい素材かつ、テトラポットやコンクリの堤防に落としても割れない素材を本体に使用すると考えFUSE1 のナイロンを選定しました。FUSE1 はSLSの粉末造形ですので水に触れたりすると吸水する特性があります、これを利用して海水に触れても滑りにくく靭性が高い為選定しました。

この性質を利用した造形は過去の記事で紹介しています。

次にグリップアーム部分の素材ですが、強靭な歯にも耐えつつ魚が暴れても折れ曲がらない素材で20kg程度の引張にも形状を保てる素材としてForm4のリジット4Kを選定しました。Form4はLFD方式の光造形で、リジット4Kはガラスビーズが配合され積層間の密着性が強く材料量自体も固く引張が強いレジンです。

モデリングと造形

構造としては片側だけ開く構造にして親指か人差し指で開く機構にしました、パーツ数もネジとバネを除けば4点のみ造形すればいいのでかなり簡素な構造です。

 

モデリングにはFusionを使用してますが、このソフトはマテリアルの設定にFUSE1 のナイロン12があり質感や質量計算等がかなり正確に行えます。

これらをそれぞれ造形したものがこちらです。↓

これを組み立てればフィッシュグリップの完成です。

まとめ

今回は物を作りたいという動機から製作までの流れを記事にしてみました。

物作りは誰かの為に作る物が殆どかと思いますが、自分の為に物を作れてこそ他人が必要な物も理解して製作できるのかと思います。

釣り関連の物作り記事はいくつか続ける予定ですのでお楽しみに!

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