短所を生かす造形
FUSE1の様な粉末焼結の3Dプリンターは水分等の液体を吸い込みやすく、油などを吸い込むと脆くなる特性があります。
これは粉末同士が焼結した間に微細な空間が開いており、そこに液体が入り込むためです。
今回はこの特性を逆に利用して生かす造形を行います。
吸水性を生かす分野
吸水性を生かすには水を吸ってくれた方が助かる場面で使用するのが一番です、特に夏は湿気が多く結露等で悩まされる事も多いので活躍出来るでしょう。
今回作るのは結露対策のコースターです、以前よりオフィスのデスクでコーヒーを飲んでいたのですが結露で机が濡れて書類等も濡れそうになる場面がありました。
造形するモデルは下の画像の様な形です、側面に段差を付けて表面積を増やし吸水した水分を揮発しやすくしています。
完成品と機能確認
造形して粉体除去をしたものがこちらになります。
使用した体感では想定通りコースターとしての役割を果たしてくれています。(ちょっと真夏では結露が多すぎて溢れそうですが….)
この他の活用方法としては機械油の余剰分吸着パーツや液体の伝導性を利用したパーツだったり、限定的ではあるものの水分を染み込ませて凍らせる事でより強固なパーツを構成する等活用方法が多岐に渡ります。
以前記載した記事でもありますようにアイデア次第で活用の幅は大きく広がります、既存の活用方法だけでなく独自の使用方法を考察すると今以上の活用ができるかもしれません。