LFS方式光造形機「Form 3+」
Form 3+はLFS(Low Force Stereolithography)テクノロジーを導入した革新的な光造形3Dプリンタです。
新構造のレーザーユニット(LPU)とレジンタンクによって実現したLFS方式により、高いレベルでの再現性と安定性を実現。
素早く確実に精巧な造形モデルを手に取ることができます。
・特徴
・ワークフロー
・周辺機器
・Form 2との比較/互換性
・樹脂別造形事例
・活用事例
特徴
“LFS(Low Force Stereolithography)”方式
“LFS”方式とは?
新構造のレーザーユニット(LPU)とレジンタンクにより実現した革新的な光造形方式
→LFS方式を採用したことにより、より正確で安定性のある造形が可能に
・LFS方式簡略図
*Form 2と比較し、剥離力が最大10倍低下
LPU(Light Proseccing Unit)
新構造の移動式レーザーユニット
移動式レーザーユニットにより、常に造形物に対して垂直にレーザーがあたることで、正確で微細な造形を実現
また、レーザーユニットが取り外し可能なため、Form 2に比べ、メンテナンス性が向上
フレキシブルレジンタンク
レジンタンク底面に特殊なフィルムを採用
フィルムのたわみを利用し、造形時の剥離力を低減することで、プリント品質とプリンタの安定性が向上
そりや変形を抑えた正確で安定した造形を実現
ライトタッチサポート
85ミクロンレーザーと新構造レーザーユニットを掛け合わせ、より微細で滑らかな造形が可能となったことで、簡単に除去できるサポート構造を実現
後処理にかかる時間を削減することで、完成モデルを素早く手元に
アラート機能
20以上の統合的なセンサーを搭載しアラート機能が充実
オペレーターに寄り添った安心安全な設計
リモート機能
Form 2には搭載されていなかったリモート機能が追加
ネットワークに繋がっていればどこからでも造形が可能になったことで、活用の幅が飛躍的に拡大
Form 2との比較
仕様
あらゆる面でForm 2を超えるハイスペック3Dプリンタ
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Form 2 |
Form 3+ |
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造形方式 |
SLA方式 |
LFS方式 |
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レーザー直径 |
140ミクロン |
85ミクロン |
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造形サイズ |
145 x 145x 175mm |
145 x 145 x 185mm |
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サポート除去 |
タッチサポート |
ライトタッチサポート |
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同条件でのForm 2との比較画像(クリア樹脂)
積層間のずれを低減し、表面の粗さがなくなったことで、よりクリアな仕上がりに
周辺機器
「Form Wash」 + 「Form Cure」
Form Wash:自動洗浄による生産性アップ「Form Cure」

造形後のモデルをIPAなどで自動洗浄します。
Form Wash:正確な二次硬化による材料物性向上

材料毎に適切な時間と温度がプリセットされています。
Form 2との比較/互換性
Form 2との仕様比較
あらゆる面でForm 2を超えるハイスペック3Dプリンタ
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Form 2 |
Form 3+ |
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造形方式 |
SLA方式 |
LFS方式 |
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レーザー直径 |
140ミクロン |
85ミクロン |
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造形サイズ |
145 x 145x 175mm |
145 x 145 x 185mm |
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サポート除去 |
タッチサポート |
ライトタッチサポート |
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同条件でのForm 2との比較画像(クリア樹脂)
積層間のずれを低減し、表面の粗さがなくなったことで、よりクリアな仕上がりに
Form 3+はサポートのタッチポイントが小さくなり、後処理がより簡単に
Form 2とForm 3+の互換性
Form 2からのリプレイスや増設もスムーズに行うことができます。
※現在は一部対応していないものもあります
Form 2・Form 3+共通
Form 2のみ
Form 3+のみ
豊富な樹脂材料(スタンダード、エンジニアリング、ジュエリー)
お客様のさまざまな課題や用途に合わせた豊富な樹脂材料
材料別造形事例
Standard(スタンダード)
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Clear Resin(クリア)
光学的透明度に程近いレベルまで透明に磨かれた樹脂で、光を通す必要がある用途に適しています。
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Grey Resin(グレイ)
光沢のない中間色の樹脂で、写真撮影に適しており、表面仕上げを目立たせたいときや細かい特徴を正確に表現したい用途にも適しています。
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Black Resin(ブラック)
色素性と精細度の高い素材で、細かい特徴を正確に表現したい時に適しています。
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White Resin(ホワイト)
中間色でプリント後に塗装することを想定している場合に適しています。
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Draft Resin(ドラフト)
Formlabsレジンの中で最も高速造形(300ミクロン)が可能なレジンです。コンセプトをすぐに具現化するためのプロトタイピング用途に適しています。
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Draft Resin V2(ドラフトV2)
ドラフトレジンの改良版として、表面仕上げの改善とグレー色となってリリースされました。造形品質を落とすことなく、他スタンダードレジンに比較して最大で4倍速く造形できます。
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Color Kit(カラーキット)
CMYKWの5色のカラーインクを掛け合わせることで、自分で色を調合するキットです。
Engineering(エンジニアリング)
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Grey Pro Resin(グレイプロ)
高精細、適度な伸縮性、低変形性を持ち合わせたレジンです。コンセプトモデリング、機能性確認用のプロトタイピング、繰り返し使用されるパーツの作成に適しています。
二次硬化(推奨) 80℃15分
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High Temp Resin
(ハイテンプ)
曲げ応力0.45Mpaで熱変形温度(HDT)238℃という3Dプリント用としては高温の耐久性を誇るレジンです。熱成形、加硫や電子部品のカプセル化など、高温環境の中で静止した状態で使用し続けられるパーツの作成に適しています。
二次硬化(推奨) 80℃120分
オーブン加熱(推奨) 160℃180分
Rigid(リジッド)
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Rigid 4000(リジッド4000、
旧リジッド)
硬度と精度を持ち合わせたレジンです。ガラス繊維で補強されている為、硬度が高く、非常に滑らかな肌触りが特徴となっております。また、時間が経過しても変形しにくい為、薄物の作成に適しています。
二次硬化(推奨) 80℃15分
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Rigid10K(リジッド10K)
Formlabs社が製造するレジンの中で最も剛性の高い材料です。ガラス繊維が強度、剛性、熱的/化学的な安定性を有しております。名前の『10K』は、引張弾性率(MPa)をイメージしております。
二次硬化(推奨) 70℃ 60分
Tough & Durable(タフ & デュラブル)
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Tough Resin 1500
弾性係数が中程度で伸び率が高いPPライクレジンです。曲がるものの元の状態への復元力も高くなければならないパーツの作成に適しています。
二次硬化(推奨) 60℃70分
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Tough Resin 2000
高応力や高歪み環境下での使用に耐えられるように設計されたABSライクレジンです。組立品、機械加工部品、スナップ式の部品や可動式の蝶番として機能するプロトタイプの製作に適しています。
二次硬化(推奨) 60℃70分
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Durable Resin
弾性率が低く、伸び率と衝撃強度が高いPEライクレジンです。摩耗しにくく、曲げやすく押しつぶすことができるパーツや 曲げるとゆっくり元に戻るパーツの作成に適しています。
二次硬化(推奨) 60℃60分
Flexible & Elastic(フレキシブル & エラスティック)
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FLexible 80A
(フレキシブル80A)
80Aデュロメーターの硬さを持つゴムライクレジンです。「フレキシブル」よりも機能性、耐久性、ハンドリング性が向上。より一層、曲げや圧縮や屈曲に耐えるパーツの作成に適しています。
二次硬化(推奨) 60℃10分
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Elastic 50A(エラスティック50A、旧エラスティック)
Formlabsレジンの中で最も柔らかいシリコンライクレジンです。ショアデュロメーター50Aの性能を有するため、繰り返しの曲げ、伸び、圧縮に耐えられるシリコンパーツのプロトタイプ作成に適しています。
二次硬化(推奨) 60℃20分
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Flexible(フレキシブル)
80Aデュロメーターの硬さを持ち、耐衝撃性や圧縮性に優れたゴムライクレジンです。曲げたり、圧縮したり、柔らかな手触りを求めるパーツの作成に適しています。
二次硬化(推奨) 60℃15分
ESD(静電気放電対策)
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ESD Resin
ESD Resinは生産現場での使用に耐えられるよう設計された、静電気散逸性パーツ製作に適した費用対効果の高いレジンです。、静電気によるリスクの低減と生産ライン業務効率向上にお役立ていただけます。
二次硬化(推奨) 70℃60分
Jewlly(ジュエリーなど鋳造用)
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Castable Wax Resin(キャスタブルワックス)
Formlabsレジンの中で唯一の鋳造用レジンです。造形後の二次硬化が不要で、そのままインベストメント鋳造に進むことができます。 また、灰を残さず短時間で燃え尽きるので、鋳造プロセスを効率的に進めることができます。
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Castable Wax 40 Resin(キャスタブルワックス40)
膨張率を低く抑えるためにロウの含有率を高め、さまざまなロストワックス鋳造条件に幅広く適応いたしました。灰を出さずにきれいに燃え尽きるように設計されたCastable Wax 40 Resinを使えば、美しい宝飾品の3Dプリントを製作できます。
(歯科用途には推奨されません)
フレキシブル & エラスティックの比較
・フレキシブル80Aは、堅さと柔軟性を持ち合わせ、ゴムやTPUのイメージで曲げなどを表現できます。
用途:ハンドル/グリップ/オーバーモールド、クッション/衝撃吸収性、シール/ガスケット、人体組織など
・エラスティックは、伸縮性に富み、シリコンのようなイメージで引き裂かれることなく伸び、曲げなどを行うことができます。
用途:ストラップなどのウェアラブル品、伸縮性、押込みボタン、人体組織(軟質)など
フレキシブル80A
・ゆっくりと元の形状に戻ります。

エラスティック
・素早く元の形状に戻ります。

タフ & デュラブルシリーズの比較
・タフ2000は、このグループの中で一番強度があり、 ABSに近い性質を持っております。(旧タフレジンのモデルチェンジ)
用途:頑丈で強度が求められる試作、ABSシミュレーション、治具/固定具など
・タフ1500は、強度としなやかさを兼ね備えた材料で、PPに近い性質を持っております。
用途:繰り返し曲げ、PPシミュレーション、治具(たわみを必要とする場合)など
・デュラブルは、靭性が高く、瞬間的な衝撃や耐摩耗性などを求められるモデルに向き、PEに近い性質を持っております。
用途:低摩耗、スクイーズ(ボトルなどを潰すイメージ)、PEシミュレーションなど