Fuse Blast とバレル研磨との表面研磨性能比較
Fuse Blastとバレル研磨はどちらも表面を削り整える機械です、しかし使用するメディア(研磨剤)が違うため結果が異なるのでは?と思われる方がいらっしゃると思います。
弊社では過去に内製のバレル研磨機を作成し研磨テストを行っていました、今回はこの時の結果とブラストした結果を比較してみます。
研磨性能比較方法
今回も性能比較の方法として対物顕微鏡で拡大した画像で比較します、これは前回の比較と同じ方法です。
バレル研磨の方は前回行っているので、今回はブラストされたものを持ち込みました。
更にポリッシングシステムを使用したブラスト品も持ち込み、通常メディアとポリッシングシステム使用時との差を検証します。
造形物の拡大した画像での比較
対物顕微鏡で表面を拡大しナイロンの粒がどうなっているかを比較します、最初の画像は造形後そのままの状態(パウダー除去のみで後処理なし)です。
ナイロンの粒が所々見える状態です、この粒々が手触りのザラザラ感の要因です。
次が以前のバレル研磨の拡大です。
次にブラスト処理をした造形物(ガラスメディア)の拡大です。
以前のバレル研磨をした造形物の様に表面が削れて白くなっています、ブラストした物はそれよりも更に削れてナイロンの粒が判別出来ないほど滑らかな仕上がりです。
次はポリッシングシステムを使用した造形物の拡大です。
普通のガラスメディアと比べて光沢のある仕上がりになっています、ガラスメディアは削るだけでしたがポリッシングシステムを使用すると表面を押し潰した様な印象を受けます。
他機械とブラストの比較、総評
ブラスト処理した造形物の表面は過去に制作したバレル研磨と大きな差はありませんでした、しかしながらポリッシングシステムを使用した場合はバレル研磨では出せない光沢感を表現できます。
また、処理に掛かる時間も大きく差があります、バレル研磨では3時間掛けてやっと表面のナイロンの粒が判別できない状態まで削れましたが、FUSEブラストでは30分程度で同じ結果が得られます。
この他にも表面を削った粉(ゴミとなるもの)を自動で分別したりガラスメディアをフィルターに掛けて何度も再利用するシステムがある為、人力で判別していたバレル研磨より人件費等も考えると費用対効果が良い機械と言えます。